種無しぶどうが体に悪い説は本当?ジベレリン処理後の安全性は

料理と食材のQ&A

種なしブドウは種を取り除く手間が不要で、子どもたちも簡単に食べられるため、多くの人々に好まれています。市場やスーパーで目にするブドウの中でも、種なしのものが一際目立っています。

 

この種なしブドウは「ジベレリン」という成分で処理されており、種の成長を抑えていますが、「ジベレリン」の名前を聞くと気になる方もいるかもしれません。

ここでは、種なしブドウに関する以下の点について詳しく解説します。

 

  • 種なしブドウとは?
  • 種なしブドウの健康への影響は?
  • 他の種なしフルーツやその皮の安全性は?
目次

種無しぶどうが体に悪い?ジベレリン処理後の安全性は

「ジベレリン」という物質が発がん性を持つとの指摘があり「種なしブドウを食べるとがんリスクが高まる」との意見もありましたが、ジベレリンの使用が禁止されたことは今日までありません。

ジベレリンの安全性に関して、以下で詳しく解説します。

ジベレリンの役割と安全性

ジベレリンは植物ホルモンの一種で、植物の成長や分化を自然に調節する有機化合物です。農家がジベレリンを用いる際、特定のジベレリン溶液が使われます。この溶液は化学的に合成されたものではなく、バイオテクノロジーを駆使して生産されています。

 

これは、酵母を用いたアルコールや醤油の製造プロセスと基本的に同様です。

ジベレリンの人体への影響

ジベレリンを使って生産される種なしブドウがありますが、自然に種を生成しない品種も存在します。これらの種なし品種は、受粉が困難であることがあり、ジベレリンの影響で種が形成されません。

 

ジベレリンが自然発生するか人工的に添加されるかに違いはありますが、人体に有害な影響を与えることはありません。例えば、コーヒーに含まれるカフェ酸にも発がん性が認められていますが、それだけでコーヒーを飲むことががんリスクを高めるわけではありません。

日本で販売される種なしブドウの安全性

日本で販売される種なしブドウは安全と言えます。残留農薬に対する懸念もあるかもしれませんが、輸入ブドウは検査を経て市場に出されており、基準値を超える残留農薬がある場合は販売されません。

ジベレリンによる発がん性の疑問

エジプトの研究所からの報告によると、マウスを使った実験で乳がんや肺がんが発生したとのことですが、使用されたジベレリンの濃度や総量が明確でなく、この結果には議論の余地があります。

 

実際の農場でのジベレリン使用は希薄化され、収穫直前に使用されることはないため、残留農薬のリスクは低いとされ、食品としての安全性は高いと考えられます。

オーガニック製品の選択肢

それでも不安がある場合、オーガニックブドウの選択も一つの方法です。無農薬で栽培されたブドウはジベレリンを使用していませんので、安心して食べることができます。

 

種なしフルーツの安全性|皮も食べていいの?

ジベレリン処理が人体に害を及ぼさないことが確認されたことから、ぶどう以外の種なしフルーツの安全性についても考えてみましょう。それらの皮も食べることができるのかも一緒に見ていきます。

自然に発生する種なしフルーツ

前述の通り、自然に種がない品種も存在します。これらのフルーツに関しては特に心配する必要はありません。

多くの種なしフルーツは人工的な処理を経ている

私たちが普段食べる多くの種なしフルーツは、実はジベレリン処理が施されています。

 

柑橘系ではぽんかんやすだち、びわなどがあり、野菜ではトマトやいちご、ナスが挙げられます。また、花類では菊やシクラメン、トルコキキョウなどがあります。

 

これらは日常生活でよく目にするもので、ジベレリン処理は私たちの生活と深く関わっています。

 

種なしブドウの基本情報

種なしブドウは、名の通り種がないブドウのことです。有名な品種には、「デラウェア」や「シャインマスカット」があります。

ここでは、種なしブドウについてもう少し詳しく説明します。

デラウェアの起源

デラウェアは、無種化に初めて成功したブドウの品種で1959年に無種化が成功し、翌年には市場に登場しました。元々はブドウの茎を長くしたり、成長中の果実が割れるのを防ぐ目的でしたが、偶然にも種なしブドウの開発につながりました。

この種なしデラウェアは日本で迅速に受け入れられ、非常に人気のある品種となりました。

ナガノパープル

無種化の成功に続き、「デラウェアにはない独特の香りや食感のブドウを」というコンセプトで新しい品種の研究が進められました。結果として1990年に巨峰とリザマートの交配により「ナガノパープル」が誕生しました。

この重量感のあるブドウは、酸味が少なく甘味が強いのが特徴です。さらに、巨峰やピオーネと比べて丸みを帯びた形状で、皮まで美味しく食べられる点も魅力です。

シャインマスカット

「シャインマスカット」は、安芸津21号と白南の交配により開発されました。安芸津21号はマスカット・オブ・アレキサンドリアとスチューベンの交配品種で、シャインマスカットもその系譜を継いでいます。

このブドウは、高級品種であるマスカット・オブ・アレキサンドリア独特の香りと、熟すと25度にもなる高い糖度が特徴です。

外国産ブドウの主要輸入国

    多くの外国産ブドウはアメリカ、オーストラリア、チリから輸入されており、これらの国々からの輸入が全体の約9割を占めています。無種ブドウとして知られる「シードレス」種や、種ありブドウの「レッドグローブ」などが代表的です。

    クリムゾンシードレス、トンプソンシードレス、レッドグローブなどがよく知られた品種として挙げられます。

    まとめ

      「デラウェア」は最初に成功した種なしブドウの例です。種なしブドウの発見は偶然の産物でしたが、今ではジベレリンが人体にほとんど影響を与えないことが確認されています。ブドウだけでなく、他の多くの作物にもジベレリンが使用されていることは注目に値します。

       

      安全性が確認された今、私たちは心おきなく美味しい種なしブドウを楽しむことができます。

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