ニシン漬けで食中毒になることも!腐敗によるリスクや見分け方

料理と食材のQ&A

ニシンはアニサキスに関連するリスクのある魚として知られていますが、北海道名物のニシン漬けは同じような心配が必要でしょうか?

 

主成分である乾燥ニシンはアニサキスによる食中毒リスクを減少させる特別な乾燥方法で処理されますが、調理過程での衛生管理が不十分な場合、食中毒の原因となることがあります。

 

腐敗したニシン漬けが体に与える影響と、安全に楽しむためのポイントについて解説します。

目次

ニシン漬けで食中毒になることも!腐敗によるリスク

腐敗したニシン漬けを食べると、通常は腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状が現れます。これらは、食品中の有害菌や微生物に対する体の自然な防御反応です。

 

特に免疫力が未熟な子どもや高齢者、妊婦では重篤な症状が出ることもあるため注意が必要ですが、体質によっては重症化しないこともあり、これは胃酸の分泌や腸内フローラの健康状態によるものです。

食中毒への対処法

腐敗食品を摂取後、下痢や嘔吐が続く場合は、まず水分補給をして脱水を防ぐことが大切です。これらの症状は有害な細菌や毒素の排出を試みる体の自然な反応です。

 

症状が続く場合は、無理に下痢止めを使用せず、体が自然に細菌や毒素を排出するのを支援することが重要です。

 

重度の脱水や高熱がある場合は、迅速に医療機関での診察を受け、適切な治療を受けることが必要です。医師の指示に従い、必要な処置を行ってください。

 

腐敗したニシン漬けの見分け方

視覚でわかるサイン

安全でない可能性のあるニシン漬けは、特有の変化を示します。

これには

 

  • 色の変化(茶色や黒っぽい色合い)
  • 粘り気のある質感
  • カビの発生

 

が含まれます。

これらの外観の変化は、製品が腐敗している可能性が高いことを示しています。

味わいの変化

食品が美味しいと感じられる場合は「発酵」しているとされますが、食べられないと感じる場合は「腐敗」と考えられます。この区分は微生物の種類ではなく、人間の感覚に基づいています。

 

ニシン漬けは、温度が高すぎると酸味が増し、寒すぎると発酵が遅れます。発酵の初期段階では甘みが増し食べ頃を示しますが、10度以上で長期間保存すると、細菌の増殖により腐敗するリスクがあります。

 

「非常に強い酸味やそれに続く腐敗した苦味」

を感じた場合、腐敗のサインです。

異臭の兆候

魚が腐ると、通常は不快な臭い(酸っぱさ、腐臭、アンモニア臭など)がします。これは、魚の表面の有害な微生物が肉に浸透し繁殖することで生じます。細菌の活動によりたんぱく質が分解され、特有の臭いが発生します。

 

これらの兆候に気付いた場合は、そのニシン漬けを食べるのは避け、健康への影響に注意が必要です。腐った食品を摂取すると、消化器系の不調や食中毒の症状が生じることがあります。

 

ニシン漬けとアニサキスのリスク

「ニシン漬け」に使われるのは、通常「本乾」と呼ばれる完全に乾燥したニシンです。乾燥過程で水分が奪われるため、アニサキス寄生虫は死滅しますが、生の状態でニシンを調理する際には、アニサキスによる感染のリスクが残ります。

 

実際、オランダでは1950年代から60年代にかけて、塩漬けニシンを通じたアニサキス感染症が頻発しました。

アニサキス感染症の症状

    生の魚介類または十分に加熱されていない魚介類を食べると、アニサキス寄生虫が消化器官に侵入し炎症を引き起こすことがあります。

    感染源の魚介を食べてから8時間以内に強い腹痛が発生し、吐き気や嘔吐が伴うこともあります。

     

    「急性胃アニサキス症」として、食後数時間から半日以内に上腹部に激痛が起こり、吐き気や嘔吐が見られることがあります。

    また、「急性腸アニサキス症」では、摂取後十数時間から数日で下腹部に強い痛みが発生し、腹膜炎の兆候も現れることがあります。

     

    さらに、アニサキス寄生虫が体内で抗原となり、じん麻疹や浮腫、重度のアレルギー反応であるアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。

    アニサキス症への対処法

      アニサキス症の「急性胃アニサキス症」は、重度の腹痛などの症状が現れた場合、速やかに医療機関での診察が必要です。

       

      予防策としては

       

      • 新鮮な魚を選び、購入後すぐに内臓を除去すること
      • 生の内臓を食べないこと
      • アニサキス幼虫の確認と除去
      • 魚を-20℃以下で24時間以上冷凍すること
      • 70℃以上で加熱するか60℃で1分以上加熱すること

       

      が効果的ですが

       

      • 食酢や塩漬け
      • 醤油やわさびのみでの処理

       

      ではアニサキス幼虫は死滅せず、感染リスクが残ります。

      これらを守ることでアニサキスの健康リスクを大幅に減らせます。

      まとめ

        ニシン漬けに関連した食中毒についての解説を行いましたが、重要な点は次の通りです。

         

        • 食品の色や味、臭いが変わっている場合は食中毒の可能性があり、注意が必要です
        • 発酵と腐敗の境界は個々の感覚に依存し、同じ製品でも耐性のある人とない人がいます
        • しっかり乾燥させた「本乾」のニシンでは、アニサキスのリスクはほぼ排除されています
        • アニサキス食中毒を避けるには、適切な冷凍または加熱が効果的です

         

        ニシン漬けは日本でも特に北海道の伝統料理です。

        美味しさを楽しみつつ、食の安全にも注意し、伝統を次世代に引き継ぐためには、食中毒の予防と対策を忘れずに行いましょう。

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