情報更新日:2018/12/10

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  • 自分農園学類

未来の暮らしをつくるパーマカルチャーライフ学

vol.01

本質的で豊かな「暮らしの創造」

講義概要

未来の暮らしをつくるパーマカルチャーライフ学

自然の仕組みにかなった「パーマカルチャーライフ」をデザインする四井真治さん。四井さんは、南アルプスの麓、名水の里日本一で知られる山梨県北杜市の豊かな森を開墾し、4人の家族と多様な動植物たちと共生する暮らしを送っています。

「ひとつの家庭が”小さな地球のように巡る仕組み”を作るのが理想です。まずは地球の仕組みにならって自分の周りから変えていくことが、未来の暮らしや文化の提案につながります。自然というのは、小さな仕組みを大きくスケールアップしたりスケールダウンしたりと、普遍的な仕組みがあるので、家庭サイズの仕組みが繋がっていけば、大きな仕組みへとなっていき環境を修復し自然と共生する世の中になります」と語る四井さん。

四井さんがパーマカルチャーライフを実践している敷地に足を踏み入れると、理屈抜きにただそこにいるだけで、身心が癒され、思考やマインドもみるみるうちにすっきりとクリアになっていくのがわかります。

生物がこの世界に誕生して38億年。人類の歴史はたったの200万年。それまでの生態系が培ってきたリズムやシステムの延長線上に人間の暮らしがあると安定するはずですが、人間はその延長線上に乗ろうとせず、むしろ地球を壊滅する道へと向かってきました。

しかし四井さんは、今このタイミングで人間が価値観や暮らし方・社会の仕組みを変えていけたら、まだまだ環境を豊かにできる可能性があると力説します。

私たちは最近”消費経済”を否定する傾向にありますが、実は自然界の中では太陽エネルギーの恵みを得てものをつくりだし、そしてそれを一生懸命消費することで、地球の営みが循環するシステムになっています。

人間も発想の転換をしながら、自然の仕組みにそって社会や暮らしの仕組みを変えていけば、消費するほど、良い環境になるはず」というのが四井さんが自らのパーマカルチャーライフから辿りついた哲学です。

敷地内にはその説に「なるほど!」とうなずく工夫が至るところに散りばめられています。例えば、バイオジオフィルター(自然浄化システム)。家庭の生活排水を浄化システムを通してビオトープや畑に流し込むことで、ビオトープ近辺ではワサビやクレソンが育ち、微生物とともに周辺環境を浄化しています。

また、家族や動物の排泄物を堆肥にして土に蒔くことで、土壌が豊かになり、その土壌から栄養たっぷりの作物が実り再び食になり身体に入り循環していきます。人間がそこに生活するからこそ、新たな生命が生まれ、自然がより豊かになるのです。

「この仕組みを暮らしの中で具現化するためには、まずは”いのちの仕組み”を理解してほしいと思っています。”いのち”というのは持続する仕組み、”生命”というのは文字通り生きているいのちという仕組みで、”いのち”は”生命”とは別のものだと思うんです」

なんだか禅問答のような深い世界の話となってきましたが、いのちの仕組みは会社組織のあり方、地方や国のあり方、家族のあり方、あらゆるところにあてはまるそうです。例えば、地域活性は、各地の集落が“いのちの仕組み”に当てはまっているかどうかで、そのコミュニティデザインがうまく行くのかどうかを判定することや改善することができると言います。

このようにいのちの仕組みを理解すると、個々の暮らしが変わり、組織・地域社会・地球…全てが向う理想的な仕組みの在り方がおのずと見えてくるそうです。

そんな四井さんがこの講座を通して伝えていきたいパーマカルチャーライフ学は、教科書通りではなく、一つの概念や型にはまったものでもありません。人間一人一人異なる生まれ持った個性や素質があるように、その人の中の深いところにある種から育てた暮らしも100人100通りになるはず。その人にしか表現できないことがあり、すべての人が己の暮らしのクリエーターなのです

学び実践しながらトライ&エラーを繰り返し気づきを重ね、その人にしか成しえないパーマカルチャーライフを創造して行くことが大事だと四井さんは考えます。この講座では、いのちの仕組みを理解することで、パーマカルチャーを学んだり考えているステージから具現化していくステージへとシフトチェンジしていくことを目的としています。

四季折々の四井家の暮らしから紡ぎだした哲学を学びながら、パーマカルチャーライフを根本から具現していくための基礎力を養い、ヒューマンサイズ・ヒューマンシステム・ヒューマンペースでパーマカルチャーライフを小さくはじめるための実践力を培っていきます。

メイン写真

山梨県北杜市で家族とともにパーマカルチャーデザインを実践する四井真治教授(以下、四井さん)。これから講義を通してその暮らしの極意や深い哲学に触れていきますが、初回の今回は、なぜ四井さんが今の生き方や思想哲学にいきついたのか?そして、四井さんにとってのパーマカルチャーとはどのようなものなのか? お伝えしていきます。

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教授写真

四井真治
山梨県北杜市/ソイルデザイン 代表

信州大学農学部森林科学科にて農学研究科修士課程修了後、緑化会社にて営業・研究職に従事。その後長野での農業経営、有機肥料会社勤務を経て2001年に独立。土壌管理コンサルタント、パーマカルチャーデザインを主業務としたソイルデザインを立ち上げ、愛知万博のガーデンのデザインや長崎県五島列島の限界集落再生プロジェクト等に携わる。 企業の技術顧問やNPO法人でのパーマカルチャー講師を務めながら、2007年に山梨県北杜市へ移住。八ヶ岳南麓の雑木林にあった一軒家を開墾・増改築し、“人が暮らすことでその場の自然環境・生態系がより豊かになる”パーマカルチャーデザインを自ら実践。日本文化の継承を取り入れた暮らしの仕組みを提案するパーマカルチャーデザイナーとして、国内外で活動。

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