講義の説明

情報更新日:2019/07/12

皮まで食べれる瀬戸内完熟バナナ学

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小さな子どもから大人まで、だれにでも親しみのある果物の代表・バナナ。

ご存知のように、バナナは時間を経て熟成すればするほど甘みが増し、値段が安い割に栄養価は高めで、病後の体力回復や運動後の栄養補給にも最適。一年中、コンビニやスーパーで買うことのできる万能な果物です。
しかし、日本のバナナの90%以上は南国フィリピンから輸入しています。沖縄には特有の島バナナがありますが、本州で国産のバナナに出会うことは稀少です。そんな稀少な国産バナナを栽培しているのが、岡山県笠岡市の小堀秀男さん。小堀さんは建設会社を経営しながら2013年に株式会社プランターを設立し、二足目のわらじとして農業をはじめました。

「建設会社で住宅を建てる仕事と並行しながら、食べ物をつくることにも目が向きました。毎日口にする食の安全さは、家や住まいと同じように健康に大きく関係しているはずだと考えていたので。
 農薬や遺伝子組換え作物などの問題が騒がれている中で、健康に不安があるものを買って食べるくらいなら、自分で安全なものを作りたいと思ったのが就農のきっかけです」

農業経験はなかったものの「健康に害のないものを」の視点から、はじめから農薬を使わず野菜を栽培。それを建設会社の住宅展示会やイベントで売りはじめて、好評を得ていきました。

そこから、こじんまりの規模ではなく大きな面積で作っていかないとビジネスにはならない ということに気づきます。もっと大きな規模で作ろうと、いくつかの作物を検討していくものの、ある程度の農薬を使う前提のものや競合率の高い作物ばかり。建設関連の知識は豊富でも、商売として野菜を作ったことはなく、素人の状態から始めるのでそこまで難しいものは作れません。
できれば、他と競合しない作物かつ無農薬で取り組みたい と思っていた時に、偶然バナナの苗を売る人と出会い、小堀さんが岡山県で一番はじめにバナナの苗の契約を結びます。そこから特注のビニールを建てて瀬戸内バナナの事業がスタートしました。

「バナナの栽培でいいなと思ったのは、農薬がいらないということ。本州ではバナナが生産されていないので、そもそもバナナの病害虫がいないんです。だからもともと薬を使う必要がないんです。でも輸入バナナに関しては、薬を使わないと日本に入れられない規制があります。
 何種類もの薬がかかった輸入品を食べるよりも、こっちで作るのなら農薬がいらないし鮮度も高くなる。時には大変なこともありますが、やっぱり住宅と同じように安心・安全な食べ物を作りたいので」

安心な住宅と安全な食べ物。この二つがそろってはじめて心身ともに健康な暮らしをおくることができる。自分が納得できる基準のものを作り、それを他の人にも伝授していく。小堀さんの取り組みには、そんな共通点があるように見えます。
建設業と農業というまったく違う分野の二足のわらじの取締役として活躍する小堀さん。国内では珍しいバナナ栽培という切り口だけでなく、新しいかたちで兼業農家の道を目指す人にも参考になる講義がはじまります。

小堀秀男
岡山県笠岡市/株式会社プランター

株式会社プランター 兼 小堀建設株式会社、どちらも代表取締役で二足のわらじ。創業54年の建設会社を99年から先代よりバトンタッチ。安全な住宅を作ってきた中で次第に食の安全にも疑問を持ち、2013年に株式会社プランターを設立。農薬を一切使わない栽培方法のもと皮まで食べられる瀬戸内バナナと甘い香りと味のフルーツパパイヤを生産。全国各地への通信販売と地域への直販で国産のバナナの可能性を広げている。好きなことは旅先で美味しいものを頂くこと。