講義の説明

情報更新日:2019/02/26

100年伝わる”皮ごと”食べれるりんご学

  • フォローする
  • お気に入り

採れたてのりんごを、皮ごとがぶっと丸かじりしたことはありますか? 初めて松澤農園さんのりんごを食べたときはあまりの美味しさに体に衝撃が走りました。

松澤農園が位置するのは長野県小諸市。活発な活火山としてもよく知られる浅間山の南斜面に位置する町です。水はけもよく、寒暖差も激しい、日本有数の日照率を誇るこの地域はりんごの栽培に適しています。

本講義の教授・松澤みどりさん(以下、みどりさん)の祖父が土地を開拓し、「松澤農園」をスタートしたのは約100年前。そして、80年前からりんごを植えはじめ、みどりさんが代を継いだのは約35年前のことです。そこからりんごの栽培加工販売一筋。現在で農場長は4代目、みどりさんの息子・一広さんが農場長です。

世の中が凄まじいスピードで変化する中、約100年続く松澤農園。どのように自然と社会に臨機応変に対応し、美味しいりんごを作り続けたのでしょうか?

松澤農園の特徴は、お客様のほとんどがリピーターになること、そして、高品質で安全安心であることです。創業当時から一度も除草剤を使用しておらず、極力農薬も使用量を抑えているのでお客様は表面のほこりだけ拭いて、"皮ごと"がぶりと食べます。そんな“皮ごとたべれるりんご”の背景にはどのような想いがあるのでしょうか。美味しいりんごを育てるときに大事にしていることをお伺いしてみると、

「自然災害にも強い木を育てることですね。自然災害は起こって当たり前のこと。いかに健康な木を育てて、何十年も元気に生きてもらうかが大事なんだと思います」とみどりさん。

「りんごの木にいかに健康で長生きしてもらうか」が、実はとても難しいことなのです。最終的に1000個の大きなりんごの実を一本の木に実らせます。野生の木を考えると分かりやすいと思いますが、木が折れそうなくらい果実を毎年実らせるのは、自然界ではとっても不自然なこと。つまり、果樹農家さんのお世話がとても大切なのです。みどりさんは、りんごの木をまるで、”我が子”のように大事に、そして強く育てているのです。松澤農園さんの子育ての仕方に美味しいりんごの秘密があるようです。

また、松澤農園の特徴はりんごだけではありません。標高約900メートルの山奥に位置するにも関わらず、多くのお客様がまるで“第二のふるさと”のように何度も訪れるのです。「お客様は家族のようなものだからね」と笑いながら話すみどりさんの明るい人柄が、松澤農園のお客様を広げ、ファンを作り続けています。みどりさんは、ここを訪れる人みんなにとってのお母さんなのです。

 この講義では、果樹農家になりたいという方に向け、果樹農家の“基本のき”をお伝えしていきます。「木を育てることは子どもを育てることと一緒」その気持ちや感覚が、果樹農家の基本であるとみどりさんは言います。子どもに例えると、幼少期、成長期、そして思春期、反抗期、育て上げるまでに様々な壁を乗り越えなければなりません。そんなとき松澤農園さんが行うことをお伝えし、果樹農家になる方の判断材料にしてもらえるような講義を開催します。

また加工、販売、そして販路開拓、ブランディングを一貫して行う松澤農園に密着します。川上から川下まで行う楽しさ、素晴らしさをお伝えし、果樹農家になりたい方に寄り添う講義。ぜひご覧ください。

100年伝わる”皮ごと”食べれるりんご学

松澤みどり
長野県小諸市/松澤農園 代表

昭和41年、長野県小諸市生まれ。“皮ごと食べれるりんご”をキャッチコピーに生産から加工販売まで6次産業を家族で手掛ける「松澤農園」の3代目。大学に進学後、母が病気で倒れ急遽3か月で退学。18歳から実家のりんご農園を継ぐことに。担当するのは加工と営業分野。約100年前に祖父が土づくりからはじめた松澤農園は、土地を開拓してから80年経過する。みどりさんの息子が後を継ぎ、現在は4代目となる。特に生食でも極上のりんごをジュースにしたりんごジュースが大人気である。現在は“第二のふるさと”として松澤農園を訪れる人が後を絶たない。一度訪ねてきた人をほとんどリピーターにしてしまう人間力は、まるでみんなのお母さんである。農林水産省が始めた「農業女子プロジェクト」や小諸市農林課が始めた「KOMORO AGRI SHIFT」プロジェクトにも参加している。