情報更新日:2018/06/16
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地域の未来を切り拓く自伐型林業学
専業よりも兼業のススメ。自伐型林業は環境保全型
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地域の未来を切り拓く自伐型林業学
「今の時代に林業は儲からない」そんなイメージが先行し、全国的に山林放置の問題が深刻化しています。そんな中、高知県いの町でNPO法人自伐型林業推進協会の代表理事を務める中嶋健造教授は、山林所有者や地域住民が林業の担い手となり、山の整備・管理・原木出荷等を行うサラリーマン的『自伐型林業』を提唱しています。講義では、一般の人でも収益化が可能な、使い捨てではない本当の意味での持続可能な林業の形を学びます。
その道のプロといえば、生涯一つの仕事を極めていくイメージがあります。しかし、自伐型林業では二足のわらじを持つ"兼業”も推奨しています。それにはいくつかの理由がありますが、一つは持続性を保つために「山に負担をかけすぎないこと」が挙げられます。
NPO法人自伐型林業推進協会の代表理事。林業界のカリスマ。森林率7割+雨の多い温帯地域に位置し、質量ともに世界一の森林資源を有する日本の現状を、自伐型林業で衰退産業化してしまった現行の林業を根本から立て直し、本来の姿(林業と木材産業で100万人就業創出)の実現を目指している自伐型林業運動の牽引者。 愛媛大学大学院農学研究科修了。IT会社、経営コンサルタント、自然環境コンサルタント会社を経て、2003年にNPO法人「土佐の森・救援隊」設立に参画。 地域に根差した環境共生型の林業は、山の所有者等が自分で長期的視点に立った持続的な森林経営を展開できる「自伐」であると確信し、どの地域でも、誰でも、自立できる林業手法として「自伐型林業」を確立。 2014年に全国の自伐型林業展開を支援するNPO法人「自伐型林業推進協会」を立ち上げ、現職に至る。 山林所有者や農家、移住者等の多くの地域住民の主業(年収300万円以上)を自伐型林業で創出し、林業再生のみならず中山間地域再生、中山間地農業の再生、森林環境保全や土砂災害防止・減災等の実践と成果を通じて「世界をリードする森林大国日本」の実現に邁進している。 全国各地での講演会活動も行いつつ、著書に「New自伐型林業のすすめ」や「バイオマス材収入から始める副業的自伐林業」、その他に農山漁村文化協会、全国林業改良普及協会、大日本山林会等の雑誌執筆多数。
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