講義の説明

情報更新日:2019/04/01

尾道発 地域をつくる青パパイヤ学

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南国の果物の代表、細長くてあざやかな黄色い皮が印象的なフルーツ・パパイヤ。

そのなかでも果物のパパイヤがまだ熟していない状態のものを「青パパイヤ」と呼びます。パパイヤは果物の印象がありますが、温暖な気候の沖縄や東南アジアでは、野菜としても食されています。本州ではまだめずらしいこの青パパイヤを、広島県の尾道市因島で作っている農家さんが本講義の教授、内海千晴さんです。

内海さんが代表を務める尾道パパイヤは、増え続ける休耕田を活用した地域活性化のチャレンジとして、町と内海さんの父親の会社が舵を取り、2015年からスタートしました。しかし、その1年後に父親が病気で他界してしまい、娘の千晴さんが舵を取ることに。

内海さんは父親の想いを継いで、長く勤めていたサービス業界をはなれて、自然や土にふれる農業の仕事を選びました。ゼロからの新規就農とはいえ、前職からの気づかいに長けた女性ならではの視点で青パパイヤを育てています。

尾道パパイヤでは、水路の確保がしやすいメリットを生かして、水はけの良い土作りの環境で作物を作っています。また、農薬や化学肥料・除草剤も使わないこだわりの育成方法を貫き、どんな人にも安心・安全な農作物を届けているのが特長です。

尾道市因島は瀬戸内海に面した比較的温暖な気候のため、露地でも青パパイヤを育てることができます。その上、ハウス内の栽培も行っているため1年を通じて栽培が可能です。アクセスの良い本州で栽培していることから、輸送のコストを低く、配達時間も短縮できるため、消費者に届けるまでに高い鮮度を保つことができます。

気になる青パパイヤの味は、大きなクセもなく他の野菜にはない淡白な食感が楽しめるので、いろいろな料理に応用できます。さらにすごいのは、その栄養価。前述したように、果物になるまで熟していないものを青パパイヤと呼びますが、その中にはある酵素が豊富に含まれています。

尾道パパイヤでは、この酵素と青パパイヤ特有の食感を生かして、生のパパイヤとは異なる味が楽しめるお酢やドレッシングなどの加工品も生産しています。市場ではめずらしい野菜を育てる上での苦労や栽培方法を含めて、酵素たっぷりの青パパイヤ栽培の様子をお送りします。

内海千晴
広島県尾道市/尾道パパイヤ代表

尾道パパイヤ代表。サービス業界で長く勤めた後に新規就農。 尾道市御調町の休耕地を使い、町おこし事業の一環として新しい農作物を作るため父親が中心となり青パパイヤの栽培をスタート。その1年後に父親が病気で他界し、娘の千晴さんが舵を取ることに。 2018年7月の豪雨で御調町の畑が大きな損害を受けたことをきっかけに、尾道市因島の畑へと一本化。ハウス栽培をメインにして年間通しての生産をしている「多くの人に安心しておいしいパパイヤを食べてもらいたい」という想いから、農薬や化学肥料を使わずに栽培。各種パパイヤの加工品にも力を入れている。